テキサス州オースティン出身のトリオロックバンド、ファーストボール。2作目『All The Pain Money Can Buy』('98)は僕が浪人時代よく聴いた。シングル曲「The Way」がFMでしょっちゅうかかっていたし、本国アメリカでは120万枚のミリオンセラー、日本でも割とヒットしたような気がする。ファーストボールはマシュー・スウィートやヴェルヴェット・クラッシュにも通じる王道パワーポップを得意にしているけど、その「The Way」という曲は哀愁たっぷりラテン風味のバラードで、この手のバンドのものとしては異色だった。なんか懐かしいんだけど新鮮という感じで、きっといろんな世代にウケたんだと思う(そういえば、僕の母親も良い曲だと言っていた)。でも、改めて彼らの歌を聴いてみると、哀愁というテーマは決して「The Way」にだけではなく、どの曲にも少なからず感じられる。ライナーノーツによると、どうやらメインソングライターの2人はラテン系らしい、なるほど彼らの血に流れる哀愁が自然と曲に滲み出てるというわけか。
3作目『The Harsh Light of Day』は、前作の大ヒットの恩恵なのかえらくゴージャスな仕上がり。彼ら特有の哀愁はますます色濃く、曲のヴァリエーションは増え、バラードはより一層コテコテに、元気な曲はひたすらパワフル。サウンドも格段にメジャー感が増して、ゲストも豪華だ。ブライアン・セッツァーも大物だが、なんといってもビリー・プレストン御大が参加しているのがスゴイ。ちなみに、ビリー・プレストンとはビートルズ「Get Back」でめちゃくちゃカッコ良いピアノを弾いているあの人のこと。その御大がすこぶる軽快でグルーヴィーな超絶ピアノプレイを聞かせてくれる「You're An Ocean」、この曲がまた素晴らしいんだ。3分18秒、超がつくキャッチーなナンバー、ホント僕が知りうる中で最もキャッチーな曲だと思う。“荒野のコステロ”なんて呼ばれる彼らだけど、この曲こそまるでコステロ、声もそっくりだし、コステロの新曲と言われても誰も疑わないんじゃないか?もう呆れて笑いが止まらなかった。でも、そんなことどうだっていい、とにかく最高なんだよ。これ聴いて、ウキウキしない人はどうかしてる。正直、アルバムとしてはちょっとやりすぎな感じがしないでもないけど、この曲が入ってるから許します(笑)。
by kesuike6
| 2005-09-08 16:58
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