Elvis Costello 『when i was cruel』('02)
明日、京大西部講堂でボロフェスタというイベントに我らがカーネーションも出演します。ロックの聖地・西部講堂でカーネーション、否が応でも気持ちが昂ぶってきます。他にもギターウルフや曽我部恵一バンド、LABCRYなど相手に不足なし、ガツンガツンとロックンロールなライヴを期待しております。でも、雨がちょっとねぇ、心配…。

b0061611_15584746.jpgあのーいきなりだけど、カーネーションのライヴを観るたびに、直枝さんがエルヴィス・コステロに見えるのは僕だけなのだろうか?(ちなみに、弾き語りのときはニール・ヤング)まぁその見た目、直枝さんは今はメガネかけてないけど、スーツ姿にギターかき鳴らして熱唱してる姿なんかもそうだし、そもそもミュージシャンとしてすごく相通じるものを感じるのよね。凝りまくってるのにポップで歌心溢れるメロディーセンス、飽くなき実験精神、バラードはコテコテコッテリ情感豊かでノリのいいロックナンバーはオトナの妙味を孕みつつ決してハチャメチャさを忘れないところ、そして、やっぱりあの独特の歌声ね、ねちっこくてエロくて過剰なあの声、あれはホントそっくりだと思う。そして、今回取り上げるこの『when i was cruel』というアルバムも、今聴くと『SUPER ZOO!』とどこか質感が似てるような気がするんだな…。



それまで「She」のヒットやバート・バカラックとの共演などボーカルものがずっと続いていたけど、『when i was cruel』で久しぶりにロックンローラー・エルヴィス・コステロが帰ってきてくれた。彼はホント好奇心旺盛でいろんなことをやりたがる人だし、何をやっても充実したものを作れる人だけど、僕はやっぱりロックンロールやってるコステロが一番好き。特にこのアルバムは初期に立ち返ったと言われてるみたいだけど、確かに「tear off your own head (it's a doll revolution)」や「dissolve」、「daddy can i turn this?」なんかは、初期のパンキッシュな疾走感が甦っていて胸踊る。でも、まぁ当たり前のことだけど、デビューしてから25年経っているわけで、単に初期衝動だけでやってますという若気の至り的な感じではなくて、非常に味のあるオトナのロックンロールが終始繰り広げられている。曲調もバラエティに富んでいて、ジャンルで明確に説明できるような曲があまりない、即ち、コステロらしい変な曲が多いってことなんだけど。「episode of blonde」の早口でまくし立てる似非ラップ、この敢えてちょっと外す感覚、これなんかも直枝さんと通ずるものを感じるなぁ。サウンドはちょっとダブっぽいとでもいうのかな、サイケではないんだけど、すごく奥行きがあって立体的でふくよか(『SUPER ZOO!』でいうと「レインメイカー」や「Miss Cradle」のあの感じ)、ヴィンテージかつ現代的という何とも不思議な音、とてもじゃないけど若者には出せっこないだろう。

良い曲満載の名盤だけど、何と言っても1曲目の「45」、僕はこの曲がめちゃくちゃ好きだ。単純明快、説明不要、これぞロックンロール!最高だ。この曲はそのタイトルの通り、コステロが45歳の誕生日に作ったそうだ。終戦を体験した彼の両親はリヴァプール生まれ、コステロが9歳のときに初めて買った45回転シングルはビートルズの「Twist & Shout」、擦り切れるほど聴いたらしい。第二次世界大戦が終戦した1945年、子どもの頃夢中になった45回転シングル盤、45歳になったコステロは最愛のロックンロールに乗せて人生を振り返る…うーん、なんだか泣けてくるぜ。

※日本盤のボーナストラックにはチャップリンのカヴァー「Smile」が収録されている。そういえば、月9の主題歌になっていた。明石家さんまの芝居はなんであんなに過剰にカッコつけるんだろうか…。
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by kesuike6 | 2005-10-07 15:59 | ALBUM(SINGLE)
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