レムスイム 『アンダースロウ・ブルース』('06)
b0061611_21403438.jpg結局、祝春一番コンサートには行けず(関西はすごい雨だったけどどうだったのだろう?)、今日はずっとレムスイムの1stアルバム『アンダースロウ・ブルース』を聴いています。いや、今日だけじゃないですね、一昨日の発売日に買って帰り早速CDをコンポのトレイに載せてからというもの身動きひとつしていないですし、マイiPodシャッフルから聞こえてくるのもレムスイム、音楽が聴けない労働中でも頭の中でレムスイム、身体は眠ってるけど頭は起きてるレム睡眠中にもレムスイム、それから・・・すなわち、僕はすっかりハマッてしまったというわけです。



レムスイムは、ギターもベースもドラムもトランペットも演奏しちゃうマルチプレイヤー大久保由希さんとベース弾きの内田典文さんによるロックバンド。レムスイムがスゴイという噂は、福岡史朗さん、ジャック達、もしくは直枝さん(先日のなかよし巌流島で由希さんゲスト出演されてましたね)辺りから聞こえてきたので、1stアルバムの発売日を人知れず密かにものすごく楽しみにしておりました。で、実際聴いたらやっぱりスゴイんです。レムスイムの音楽はジャンルで言うなら、ブルースということになるのでしょうか。うーむ、一言ブルースと言ってしまうと、重苦しくてマニアックでなんだかとっつきにくい印象があるかもしれませんが、レムスイムのブルースはめちゃくちゃポップでスコーンと抜けが良く、なんかもう、天気で例えると快晴って感じで、お弁当箱にレムスイムのレコードも詰め込んでピクニックに出かけたい気分、つまり、至極チャーミングなブルース・・・ああもう、ブルースなんてどうだっていいや、とにかく最高のポップスがここにあるのです。レムスイムはやはり由希さんの個性がど真ん中にある(内田さんはそれを側でそっと支える)わけですが、この由希さん、ホントただ者ではないです。歯切れのいいカッティングが実にファンキーな男前リズムギター、捻くれてるけど瑞々しいクセになるメロディーセンス、ユーモア溢れるお茶目な詩の世界観、そして、あっけらかんとしたでも無性にホロリとくる歌声、僕は開始2秒で完全にほの字、メロメロ夢中になってしまったのでした。

全11曲40分、一度聴き始めるとノンストップで一気に最後まで聴き終えてしまう作品なので、どの曲も好みとしか言いようが無いのですが、とりわけ好きな曲をいくつか。まず1曲目の「I Hate Dogs」は、文字通り、犬がコワイ、キライ、という感情をてらいなくぶつけたパンキッシュなロックナンバー。由希さん同様、嫌犬家の僕にとってこれほど爽快な曲はありません(笑)。とは言うものの、きっと愛犬家も“ア~イ・ヘ~イト・ドッグ♪”とコーラスしちゃうんだと思います。続く2曲目も怖いシリーズ「OLマフィア」、由希さんのユーモアセンスが最も爆発してる曲ではないでしょうか。内田さんのベースが唸りライオン・メリィさんのピアノが跳ねまくるゴキゲンなナンバー(最後にゴッドファーザーのフレーズを入れるあたりニクイ!)ですが、詩の内容は結構切実だったり・・・女社会ってなんだか大変ですね、男社会はサバサバしたものです。敢えて一番好きな曲を選ぶとするなら6曲目「スマトラマンデリン」でしょうか、直枝さんも好きだとコメントしているコーヒーの歌です。由希さんの空気を切り裂くものすごいグルーヴのリズムギターと福田慎さんの熱っぽく渋いギターソロが折り重なり、そりゃあもう痺れまくりの燃えまくりの興奮しまくりです。たぶん女の人を騙しませんけど、僕もコーヒーのような男になりたいものです(?)。7曲目「体内時計」はダリの絵のように時計の針がグニャグニャになりそうなヘンテコな曲なのですが、その魅惑のリズムに僕の身体はどうしても反応、妙に病みつきです。8曲目「星降る夜」はしっとりと切ないバラードナンバー、テナーサックスとバリトンサックスの音色がまた泣けます。“失恋したのは あなたよ”で始まって“失恋したのは あたしよ”で終わる、男の僕でも胸がチクリと痛いです。10曲目「花と君」は由希さんの一人多重録音、ブライアン・ウィルソンが大好きな由希さんらしい凝りに凝ったハーモニーが効いた気だるくもたおやかなポップソング、名曲です。

アレンジャーとして福岡史朗さんが参加、BOXCOXスタジオでレコーディング、マスタリングが高橋健太郎さんということで、昨年リリースされた福岡史朗&BOXCOXの骨太な傑作『SUN TIGER』に確かに質感は似ていますが、でも、やっぱり由希さんの飄々として朗らかな魅力は唯一無二、素敵すぎます。嗚呼、僕はまたしても恋に落ちてしまいました。レムスイム、一人でも多くの人に聴いてもらいたいです。

※初回特典は約90分のドキュメンタリー&ライヴDVD-R(これがまた素晴らしい!)、限定100枚なので購入される方は急いだ方がいいですよ!

※アンダースロウと言えば、今だと千葉ロッテの渡辺俊介、昔は山田久志や杉浦忠が有名ですが、僕としてはやっぱりドカベンの里中くんですね。僕も結構アンダースロウ得意です。
[PR]
by kesuike6 | 2006-05-07 21:41 | ALBUM(SINGLE)
<< おひさしブルース 若林マリ子+西村哲也+藤井貴子 >>