ヨシンバ 『4』('06)
b0061611_1742013.jpgカーネーション『WILD FANTASY』発売ちょうど1ヶ月前の6月26日、僕一押しヨシンバの新作『4』がリリースされました!前作『足りないもの』から実に4年、この日が来るのを首を長くして待っていた、そう、あまりに長くしすぎてろくろ首のようになってしまった僕はもちろん発売日前日にフライングゲット!早速聴いたのですが、これがもうとんでもなく素晴らしい!4年待った甲斐があったってもんじゃない、それどころかお釣りがたんまり返ってきた。スゴイぞ、スゴイ!嗚呼、なんだか嬉しくて泣けてきた。

『4』は4年ぶり4人による4枚目のアルバム。『足りないもの』発表後、青天の霹靂、長年連れ添った曲が書けて歌えてハモれるギタリストのオリジナルメンバー2人が脱退し、4人組となった新生ヨシンバ(ボーカル&ギター、ベース、ドラム、キーボード)。正直どうなることやら不安だったが、1曲目「目醒めのブルース」冒頭の吉井さんの力強い意思をヒシヒシ感じる切れ味鋭いエレキギターの音を聴いたら、そんな不安はあっという間に遠く彼方へ吹っ飛び、むしろ、素敵じゃないか!すっかり興奮して身体が熱くなっていた。日本のフィフス・アヴェニュー・バンド、キング・オブ・フォーキーソウル、極上のメロウグルーヴ、完全無欠の鉄壁ハーモニー、などと僕はこれまでのヨシンバの音楽を形容してきたわけだが、そういう要素は新生ヨシンバでもしっかりと受け継がれ、それどころかバンドサウンドはますます屈強かつカラフルに、グルーヴはより逞しくうねり、随分とタフで骨太な男気ロックバンドにスケールアップしていたのだ。それは目も眩むほどの鮮やかなカムバック劇、カーネーションほどドラマチックでは無いかもしれないけど、僕はものすごく感動した。やっぱり、ロックバンドは続けなきゃ生まれないものもたくさんあるのです。



勢いで、久しぶりに全曲レビュー。

01.目醒めのブルース
・・・新生ヨシンバの高らかなロックンロールバンド宣言!猪突猛進、最高のスタートダッシュ!4人全員が豪快に痛快にハジけてる、僕は笑いが止まらない。中でも、西村さんのハネまくるピアノプレイと吉井さんのタメを存分に効かせた男前ギターソロが快感。
02.背中
・・・間髪入れずに、グッとギアを落として吉井さん曰くヨシンバお得意のスローロック。テンポは歩くスピードより遅いのに、異様に盛り上がるのがとにかくスゴイ!まさにヨシンバマジック。こういう気だるいビートの曲では吉井さんのただでさえ艶っぽくセクシーな歌声がますます色香ムンムン、エロすぎる。“かなり冷え込んだ首筋に/洗いたての髪が絡んだとき”“肌を鈍く移る体温に”歌詞もドキドキ。
03.浮かび方
・・・一転して、オモチャ箱をひっくり返したようなお茶目なグッドタイムミュージック。やりたい放題遊びまくっていて、聴いていて楽しくてしょうがない。最後のおバカなコーラスは僕も参加したかった。
04.エコー
・・・二転して、ロンサムなピアノの調べに乗って切々と歌われる気だるくも美しいバラード。別れた彼女のことをなかなか吹っ切れない男の歌だけど、吉井さんはこういうイジイジした男の心情を歌わせたら日本一だと思う、泣ける。ところで、僕は吉井さんの書く詩がグッときて仕方が無いのだけど、どうやら吉井さんも僕と同じ一人っ子だそうで、やっぱりそうかと・・・。
05.ソウルフル
・・・三転して、タイトルそのまんまの滅茶苦茶カッコいい70’sソウルナンバー。実は今作中僕が最も驚かされ、最も興奮させられた曲である。この曲をシングルカットしてFMでガンガンに流せば、絶対に売れると思う。西村さんアレンジの絢爛豪華かつお洒落なストリングスの響き、キリンジファンは悶絶して卒倒するのではないか?そして、サビでの吉井さんの胸のすくような熱唱は男の僕でも惚れ惚れする。鈴木さんのしなやかでグルーヴィーなベースプレイも最高だ。出来るだけボリュームを上げて、踊ろう。
06.スピード
・・・お次は、これまたタイトルそのまんまのスピード感溢れる爽快ロックチューン。ループするミニマルなピアノフレーズに全力疾走のドラム&ベース、不思議な高揚感が沸き上がってきて、首都高をぶっ飛ばしたくなる(妄想)。80km台の超スローカーブも投げられて150kmの剛速球も投げられる、ヨシンバはロック界の今中慎二だ!・・・て、誰も分からんか。
07.夕暮れのワルツ
・・・一頻り汗をかいた後、雰囲気一変して、これまたまたタイトルそのまんまのワルツ風バラード。ゆったりとしたリズムと儚げな歌世界はどことなくザ・ディランⅡを思い出した。突如としてギターがラウドに鳴り響く時、僕は切なくて堪らない。重層的に折り重なる美しいハーモニーがさらに拍車をかける、胸が張り裂けそうだ。嗚呼。
08.いいみたい
・・・パパパパーコーラスとザックリとしたギターサウンドがティーンエイジファンクラブを彷彿させる重心の低いミドルテンポロックンロールナンバー。ボーカル吉井さんは一見おとなしそうな文学青年だけど、時としてドロッと感情が溢れ出る瞬間があって、この曲でもウォウウォウォウと吠えているが、実はものすごく熱い人なのではないかと思う。だから、大好きなのだ。
09.曖昧な愛で
・・・さらに重心は低くなり、ニール・ヤングばりのグシャリと歪ませたエレキギターが鈍く鳴り響くヘヴィーロックチューン。君と僕との愛の熱量の違いに苦悩する男の嘆き、身につまされるというか何というか・・・。この曲の後奏では3分ほど熱いジャムセッションが繰り広げられる、最初は鈴木ベースと朝倉ドラムがリズムをしばらくキープし、そこへ西村キーボードが入り、最後に吉井エレキギターが重なるのだが、この過程にヨシンバの4人の強固なつながりを感じてグッときた。ロックバンドっていいなぁ。
10.木洩れ陽の停戦
・・・ラストはポジティヴで幸福感いっぱいのサニーポップで締めくくる、感動的なフィナーレ。最後の最後の西村さんの胸弾むようなピアノはあまりに希望に満ちていて泣けてくる。さぁ、明日は晴れるかな。
[PR]
by kesuike6 | 2006-06-27 17:44 | ALBUM(SINGLE)
<< 7月かぁ。 26→27 >>