カテゴリ:ALBUM(SINGLE)( 125 )
ハミングキッチン 『虹色ソーダ』('05)
いよいよ間近に迫ってきました、「Roots is One~歌うギタリスト達の宴~」@大阪シャングリラ。何と言っても、田中拡邦!に青山陽一!!に鈴木茂!!!それぞれの世代を代表するスーパーなエレキギタリストがいっぺんに観れる、長くて短い人生、こんな贅沢なライヴってそうそうないぞ!最前列かぶりつき、限界の限界まで眼を見開いてその雄姿を一コマ一コマ焼き付け、血が出そうなくらい耳の穴かっぽじってそのサウンドを一音たりとも逃すことなく鼓膜に擦り付ける、そんな激烈な意気込みで臨む所存でございます。そして、バックを務めるのはハモンドオルガン伊藤隆博!にドラムス中原由貴!目下日本最強の呼び声高いThe BM’sですから、そのしなやかで艶めかしくでも途轍もなく骨太な強力グルーヴを全身に浴びてしっかり踊りたいと、いや、踊らざるをえないんでしょう。嗚呼、想像しただけでムラムラしてきた・・・。おっと、なんだかアホみたいに興奮してしまったので、ちょいとクールダウン。

b0061611_1422966.jpgと、そんな時にこんな素敵な音楽はどうでしょう。前記事でフューチャーした林立夫さんと交流があり(林立夫&一樹親子+ハミングキッチン=システムキッチンだそうです)、青山さん主催のライヴシリーズ“怪しい隣人”にも出演したことのある湘南、横浜を中心に活動する雑食系男女ユニット、ハミングキッチンの『虹色ソーダ』2005年作。男女2人組と言えば、エゴ・ラッピン、ハンバート・ハンバート、ビューティフルハミングバード、さかな、ふちがみとふなと、レムスイム・・・とりあえず今パッと思い浮かんだ名前を挙げてみましたが、流行なのか結構いますね。しかも、いずれも実力派であり且つ非常に個性的なグループばかりで改めて驚いたのですが、ハミングキッチンもそこに堂々と割り込んでくる素晴らしいグループです。

このレコードを聴く前は何となくフォークデュオっぽいのかなとイメージしていたのですが、ところがどっこい、ティン・パン・アレーを彷彿とする卓越した演奏力と洒落たセンスのファンキーなシティポップス集でビックリ!めちゃくちゃ良い意味で裏切られました。ブラジル、ニューオリンズ、ソウルなどのグルーヴィーな音楽を無理なく取り込む様は湘南の先輩ブレッド&バターを思い起こさせ、ボーカルのイシイモモコさんの伸びやかで力強くソウルフルな歌唱はまるで吉田美奈子さんのよう。そんな風に70’sのアノ匂いをプンプン漂わせているところが僕にはやはりグッとくるポイントですが、もちろん決して懐古主義的ではなく、その自由奔放なポップ感覚はあくまで現代的。眞中やすさんの紡ぐ黄昏時のオーシャンブリーズのごとくメロウで美しいメロディーも人を選ばないと思うし、こういう音楽がヒットチャートを駆け抜けてくれると僕は嬉しいんですけどね。是非ともライヴが観てみたい(やっぱり神戸が似合うかな)、立夫さんドラムで超ファンキーな「アヒルグライダー」聴けたら最高だなぁ。
※試聴などは⇒http://airlymusic.net/profile/humming.html
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by kesuike6 | 2007-02-23 01:44 | ALBUM(SINGLE)
東京ローカル・ホンク 『東京ローカル・ホンク』('05)
あんなに熱かった伊藤銀次ブームはあっけなく終焉を迎え、て大袈裟な、まぁB型なので移り気早いのです。とは言え、ココナツ・バンクを聴いていて、なんだかんだで結局僕は米国南部な土の匂いのするロックがホント好きなんだなぁと再確認、そっからはもう泥まみれ、ユニフォームは真っ黒けです。そう、あれは僕が野球少年だった頃、毎日のように日が暮れるまで必死こいて白球を追いかけていたのでした。嗚呼、汗と涙の我が青春。

b0061611_0154987.jpg土の匂い、ロック、野球、青春・・・それはつまり、東京ローカル・ホンク『東京ローカル・ホンク』。なんだかよう分からん連想ゲームですが、とにかく、この作品は日本語土ロックの名盤だということを声高らかに言いたいだけなのです。

溢れんばかりの歌心と人間味のある豊かな演奏、ゆったりと粘っこいちょいとファンキーなグルーヴに乗せて、ちょいとした日常風景をちょいと熱っぽく歌う。思い出すのは、はっぴいえんど、はちみつぱい、センチメンタル・シティ・ロマンス・・・そして、やっぱりどうしても久保田麻琴と夕焼け楽団。というのも、この作品は久保田麻琴プロデュース。至極アーシーでありながら、よく足元を見てみると2mm程宙に浮いていた、そんな独特な浮遊感だったり、生身のライヴっぽさを大切にしつつスタジオマジックはしっかり試みる野心的で凝りに凝った音作り(制作期間なんと4年!)は実に麻琴さんらしいと言えるし、もちろん東京ローカル・ホンクの音楽世界との相性もバッチリ、ノスタルジックなのに斬新という非常にユニークな作品に仕上がっています。

あと、ハイドパークフェスなどで東京ローカル・ホンクのライヴを観て、5人時代のカーネーションのようだという感想をいくつか見かけたけど、夏三部作あたりのあの気だるくグルーヴィーな感じは確かに近いかもしれないですね。ただ、カーネーションは東京から少しはなれたところに住んでいるけど、東京ローカル・ホンクは東京から結構はなれたところに住んでいるというか、山や田んぼがよく似合うというか。なので、なんだかんだで超がつきそうな田舎もんの僕はどうしてもグッときてしまうのです。中でも、前代未聞の帰省ダブ(?)「ブラック里帰り」なんかは、麻琴さんの言葉を借りると鼻がつ~んときて仕方がないのです。

その可笑しな「ブラック里帰り」(とりあえずフィッシュマンズ・ファン必聴!?)や麻琴さんも豪華メンバー(レボン・ヘルムにガース・ハドソンにジョン・セバスチャン!)でカヴァーしているしんみり切ない「遠い願い」なども好き、というか全曲大好きなのですが、敢えて一曲選ぶとするなら、「カミナリ」ですかね。壮大で物語性に富んだドラマチックなうねりのある曲構成、胸に染み入ってくる郷愁を帯びた和風メロディー、折り重なる美しすぎるハーモニー、泣きながら熱くなれる名曲です。

※試聴など、詳しくは⇒http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Guitar/1368/works/honk.html
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by kesuike6 | 2007-02-07 00:20 | ALBUM(SINGLE)
西岡恭蔵とカリブの嵐 『'77.9.9 京都「磔磔」』('77)
ここ最近めっきり寒くなってきました、ついに冬到来ですね。なので休日のたびに我が家の夕食は鍋、と言ってもそんな豪勢なものではなく、白菜に豆腐に油揚げにウインナーに発泡酒という何とも貧相な500円鍋なのですが、それでも十分最高に幸せな気分になれるのだから冬に鍋って偉大だなと思う今日この頃、いや、単に僕が安上がりなだけか・・・。ともかく、寒風に吹かれ身体は冷え切り鼻水が止まらなくても、せめて心だけはほんわか温かくしておきたいものです。

b0061611_162513.jpgそれにはこんな素敵なライヴアルバムなんてどうでしょう。西岡恭蔵とカリブの嵐『'77.9.9 京都「磔磔」』、確実に心の芯までポカポカにしてくれます。つい先日、久しぶりに覘いた元町の老舗レコード屋さんにこのLPが壁面に飾られていて、それを見た瞬間「これや!」神のお告げ、吸い寄せられるようにレジに持って行きました。足早に帰宅後、早速レコードに針を落とせば、そこからは実に心地好く味わい深い歌と演奏と空気が・・・すっかり心奪われました。そして、何度も何度も繰り返し聴きながら調べてみると、どうやら未発表テイクやMC含めライヴを完全収録した2枚組CDが出ているらしいことを知り、その日のうちに注文したのでした。

そのタイトルの通り、1977年9月9日に京都の酒蔵を改造した名ライヴハウス磔磔で行われた西岡恭蔵とカリブの嵐のライヴ。全24曲弾き語りとバンド演奏とを織り交ぜたニ部構成になっていて、第一部は「サーカスにはピエロが」や「プカプカ」と言ったお馴染みのナンバーを第二部は当時の最新作『南米旅行』からの曲を中心に選曲されています。言うまでもなく、とにかくどの歌も名曲ばかり。やわらかで明るくてでもどこか切ないメロディーは、恭蔵さんの穏やかな小林旭といった風情の大らかでいなせで優しい歌声と折り重なって、僕の心にじんわり響き、気が付けば幸せ気分に浸りながらホロリと泣いています。そしてまた、そんな恭蔵さんのええ歌をさらにふくよかにする歌心溢れるカリブの嵐の演奏がホントに本当に素晴らしくて(涙)。そのカリブの嵐とは、林敏明(Drums&Conga:ハックル・バック、小坂忠とウルトラetc)、山本正明(Bass:小坂忠とウルトラetc)、難波正司(Piano&Organ:アイドル・ワイルド・サウスetc)、国府輝幸(Piano:ソー・バッド・レビューetc)、洪栄龍(Electric Guitar:DEW、乱魔堂etc)という70年代に想いを寄せる僕にとってはもう夢のようなバンド、どうやらこの日の為だけに結集したバンドのようですが、皆の息はピッタリ押し引き具合も絶妙でゆったりと気持ちのいいグルーヴを聞かせてくれます。

ハイライトは、LPではB面ラストの「Gypsy Song」。「・・・できれば、あのジプシー達のように、全く何も身にまとわずに、ブラブラブラブラと、世界各国歌を書きながら旅出来たら、もう私の一生はそれでいいような気がするんですけど・・・」という泣かせるMCに続き始まる、感動的な名曲、感動的な演奏です。洪さんのカーティス・メイフィールドばりのトロけるワウワウギター、林さんの激しく胸を撃つ力強いドラム、恭蔵さんの精一杯声を振り絞る熱き歌唱に僕は大粒の涙。大袈裟でも何でもなく、僕の人生の大切な歌のひとつになりました。

ライヴはそのミュージシャンの裸の音楽性と同時にその奥に潜む人間性にリアルにダイレクトに触れる機会であると思うのですが、僕の場合、とりわけその人間性というのがより重要らしく、つまり、そのライヴが肌に合うか合わないかの最終的な決め手は人間性なのかもしれないなどとライヴを観るたびに強く感じます。そういう意味でも、このライヴ盤はグッときて仕方がないのです。恭蔵さんとカリブの嵐の面々はもちろんお客さん含め磔磔にいる全ての人が愛おしい、そんな気さえします。ホンマにええライヴです。

今日も鍋だな。
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by kesuike6 | 2006-12-02 16:05 | ALBUM(SINGLE)
NRBQ 『LUDLOW GARAGE 1970』('06)
どうもこんばんは、最近すっかりQづいている僕です。彼らの一見人懐っこいけれど知れば知るほど?マークが増えていく謎のロックンロール世界にずっぽり迷宮入りしてしまったようです。ここしばらく洋楽に関してはQのレコードばかり買いそうな気がして何だか怖いです。

b0061611_20215.jpgそんなどっぷり夢中なNRBQですが、さりげなく密かにひっそりとこんなライヴアルバムが出ています、『LUDLOW GARAGE 1970』。そう、あまりにさりげなく密かにひっそりとなのでひょっとすると熱心なファンですら気付いてないのかもしれませんが、そこのアナタ、どうか早く気付いてください!これがまぁとんでもなく凄い内容なんですよ、ホント!オリジナルメンバーQの貴重なライヴ音源というマニア垂涎コレクターズアイテム的なレベルを超え、これはもう全ロックファンに聴いていただきたい逸品でございます。

ふーむ、そうですねぇ、かなり端折って無理矢理に一言で言うと、これぞガレージパンク!ゴキゲンでポップでグルーヴィーでお茶目でハートウォーミングな、という常套句に加え、この頃のQはよりアグレッシヴで凶暴でアヴァンギャルドでスリリング、滅茶苦茶ぶっ飛んでます。音楽的にはQのことなのでもちろん節操無いのですが、初っ端からサン・ラのカヴァーから始まってることからも全体的にジャズなムードが濃厚で、僕はけっこうインスト曲でメラメラ燃えます。そして、今作の目玉は、何と言っても初代ギタリストのスティーヴ・ファーガソン!彼のエレキギターの音力がもうとにかく強烈で。パキパキピキピキベキベキメリメリッ!彼の場合、エレキギターと言うよりも電気ギターと言った方が伝わりやすいでしょうか、半径1m以内に近づいたら間違いなく感電死するぞ、そんな刺激的すぎる音に終始ヒリヒリ痺れっぱなし。かのジミ・ヘンドリックスも彼に興味を持っていたそうですが、それもなるほど納得です。この音を体験する為だけでも一聴の価値あり、だとかなり本気で思います。ついでに、テリー・アダムスのクラヴィネットの音色も負けず劣らず奇怪で最高です。

※スティーヴのギターの音を聴いてふと思い出したのが、意外にも(?)、難波ベアーズで聴いたジャック達一色さんのギターの音でした。
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by kesuike6 | 2006-10-15 02:00 | ALBUM(SINGLE)
井上ケン一 『LAZY BABY KENI』('76)
だから、オーリアンズの二人の饒舌ギタリスト、ジョン・ホールとラリー・ホッペンのコンビはホント痺れるほどカッコイイのだけど、じゃあ、日本人バンドでそんなにも最高なギタリストコンビを擁するバンドと言えば、僕なら真っ先に久保田麻琴と夕焼け楽団、つまり、藤田洋麻&井上ケン一の熱血泥んこコンビが思い浮かぶ。つうと言えばかあ、ぴったり息の合ったコンビネーションはもちろん素晴らしいし、さらに夕焼け楽団のライヴ盤を聴いていると、ほとんどの曲で二人それぞれのギターソロコーナーが設けられていて、麻琴さんが「ヨウちゃん!」と一言発すれば、洋麻さんがスライドを豪快にキめ、「ケンちゃん!」と声がかかれば、ケン一さんがぶっといレスポールを轟かせる、言っちゃえばものすごくベタな展開なんだけど、でも、どうしたって盛り上がっちゃうし嬉しくて嬉しくてニヤニヤが止まらない。やっぱさぁ、ロックバンドはエレキギターでしょ!なんていうあまりにも単純な感想をあまりにもあっけらかんと言わせてしまうカトちゃんケンちゃん、ではなく、ヨウちゃんケンちゃんはそりゃあもう黄金コンビとしか言いようがないのだ。

b0061611_11341153.jpgという流れで、今回紹介するのは、そんなケンちゃんこと志村、いや、井上ケン一さんの1stソロアルバム『LAZY BABY KENI』。夕焼け楽団での血気盛んな熱いギタープレイとは真反対の、まさにレイジーでとろけるようなアコースティックラグタイムブルース集。“Ladies and gentlemen! Keni ga ima asobiyorunoyo.”という謎の外人男のお茶目な掛け声の後始まる1曲目、超スタンダードナンバー「A列車で行こう」を文字通りラグタイム調にアレンジしたほんわかインスト「A列車のラグ」を聴いただけで、僕はいつだって想像しうる限り居心地の良い南の島に行くことが出来る。それは決して日本人観光客だらけの騒々しいリゾートアイランドではなく、旅行社のパンフレットにはどこにも載っていない、しっかりと人が息づき生活している南の島(だから、行くというより住むという感覚かな)。というのも、ケン一さんの朗らかでのほほんとした歌声と心穏やかにつまびかれるギターの音色が究極に人間臭いから。僕はケン一さんには一度も会ったことがないけれど、きっとこの作品から感じる印象そのままの人なんだと確信できる、つまり、嗚呼、何て素敵な人なんだろう(もちろんルックスもね!日本のジェリー・ガルシア・笑)。全10曲中オリジナル3曲ほとんどがカヴァー曲で構成されていて、どれもホント魅力的なのだけど、何と言っても一番の聴き所(なんて力んで言うことでもないが)はビートルズ「Honey Pie」の日本語カヴァー「ケンちゃんのハニーパイ」だろう、ただでさえユルい曲なのにさらにユルユル、ケンちゃんが付けたとぼけた味わいの日本語詩はポールのユーモアをちょっぴり超え、どこの誰がどんな気分で聴いてもハートウォーミングな気持ちになること請け合い、実に名(迷)カヴァー。

よし、決めた。もし無人島で3日間だけ生活するのなら、『LAZY BABY KENI』を持って行こうと思う。
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by kesuike6 | 2006-10-06 11:37 | ALBUM(SINGLE)
青山陽一 『DEADLINES』('06)
『WILD FANTASY』で感じた違和感は今日のテンション高い白熱ライヴを観てもどうしても払拭されなかった、嗚呼、僕が今一番聴きたい心地好い音楽とは違うところにとうとう行っちゃったのかなぁ、と一抹の寂しさを感じて、ちょっと元気無くしたり・・・。

b0061611_19503150.jpgというのも束の間で。青山陽一『DEADLINES』がそんなモヤモヤをはるか遠く彼方に吹き飛ばしてくれた!それはそれは豪快に!嗚呼、なんたる名盤で怪盤!青山さんはいつだって僕のツボは外さないが、これはもう何ちゅうかキャッチャーミット1ミリも動かずど真ん中どストライク!そうだ、思えば、ドラゴンズ山本昌が41歳1ヶ月でノーヒットノーランを達成した時にそんな予感はあったのだ、というのは思い切りこぎつけだが、しかし、それはまさに山本昌の巧みでニクい投球術のごとく、『DEADLINES』で青山さんが涼しい顔をしながらも気迫十ニ分に投げ込んでくる魔球は、打者がよし来たッ!と思って振りにいっても、微妙にタイミング狂わされ芯を数ミリ外され凡打の山チョモランマ、そして気が付けばノーヒットノーランどころか27個のアウトをたった27球で仕留める超完全試合、そんなとんでもない偉業を成し遂げたにも関わらず、平然とあまりにさり気なく、青山さんは顔や首筋にうっすら滲んだ汗を青いハンカチで丁寧に拭きながらマウンドを降りていく・・・そんな凄味。

嗚呼、また野球の喩えになってしまったので、仕切り直し。前作『ODREL』から2年ぶり通算10枚目のアルバム『DEADLINES』は、一応青山陽一ソロ名義ではあるけれど、そのサウンドは重厚で濃厚な完全なるバンドサウンドなので青山陽一&The BM’sと言い換えた方がむしろしっくりくる(ひょっとして全曲バンド編成というのも初めてではないだろうか?)。もちろんバンドサウンドに関して、青山さんはいつでも拘っていると思うのだけど、今作はとりわけバンド!バンド!バンド!極めてライヴ盤に近い仕上がり。『ODREL』でのできるだけ音数を減らすことで生まれた生々しいファンキーグルーヴは、さすらいの女ドラマー中原由貴さんの加入で一段とシャープかつ図太くなり、それに触発された他のメンバーも負けじと応戦自己主張、これほど全てのパートに見せ場があるアルバムと言うのも珍しいかもしれない(僕はもう既にエアギター、エアベース、エアドラム、エアピアノやっちゃいました)。リズムとリズムの絡み合い、音色と音色の絡み合い、それはもう絶妙の一言、とてつもなくシンプルなのにとてつもなく豊饒な旨味、いやホント、The BM’sは今日本で一番美味しいバンドだと思う。そして、青山さんのソングライティングもますます磨きがかかり、特有の謎めいたコード感はより一層ポップに煌いていて、世界中探してもどこにもない聴いたことないキャッチーさで溢れている。歌ってもめちゃくちゃ気持ちがいいんだ、これが。とにかく、大音量で聴いて、歌いまくって踊りまくって、心の底から最高のロックアルバム誕生!

全曲軽く感想を・・・
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by kesuike6 | 2006-09-21 19:50 | ALBUM(SINGLE)
青山陽一 『DEADLINES』('06)-前置き-
b0061611_2321329.jpgカーネーションごめんよ。
僕が今一番胸をときめかすのはThe BM'sなんだ。
余裕綽々顔で最高傑作誕生、最高級のバンドサウンド。
ファンキーという言葉はこのレコードを聴いてから使うべきだ。
とにかく、ヤバイ、ヤバすぎる。

取り急ぎ、興奮中。
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by kesuike6 | 2006-09-19 23:25 | ALBUM(SINGLE)
チョウ・ヒョンレ 『MY NAME IS...』('06)
b0061611_17181267.jpg最近もっぱらの僕の鼻歌です。

浪速のジャック・ジョンソンこと、ん、誰も呼んでない?ていうか、ジャック・ジョンソンよりええでぇ、て、ジャック・ジョンソンまともに聴いたことないけど。ともかく、浪速の粋な歌うたいでギター弾き、残念ながら元ラリーパパ&カーネギーママ、チョウ・ヒョンレさんの新作CDRが届いた。弾き語りライヴテイクやカヴァー曲を含む全4曲入りでタイトルが『MY NAME IS…』、そうなんです、こんな感じでやっとるんですわ、そんな名刺代わりEP。バンドの時よりもさらに肩の力が抜け、それでいてしっかりと深みを増した人間味溢れる歌心に、漏れ出る言葉は一言しみじみと「ええ歌やなぁ・・・」。

1.一人でできるかな?
・・・僕も観に行った音楽感謝@拾得のライヴテイク。あの日の光景がまざまざと甦ってくる、嬉しいなぁやっぱり。有山じゅんじさんライクなフィンガーピッキングが小気味良いほんわかソングでほっこり。
2.ベイビー
・・・この曲は先日の青山陽一×田中拡邦×キム・スチョリ×チョウ・ヒョンレ@シャングリラ(ライヴレポはどうした!?)で披露されて、その時にチョウさんがおっしゃってましたが、もうすぐ生まれてくる我が子に向けて作った曲だそう。子を想う慈愛に満ち満ちたあまりに心優しい歌で、僕はチョウ一家とは何の関係もないし、パパになる予定も微塵もないのだけど、無性に温かい気持ちになって泣けて仕方ない。おまけにアルトリコーダーの素朴な音色が追い討ちをかけて涙腺を刺激するんだなぁ、これが。
3.もう少しだけ
・・・ジェフ・マルダー「Wild Ox Moan」の日本語カヴァー。オリジナルが訳分からん歌詞なので、僕がええ歌詞つけました、と音楽感謝の時にチョウさん言ってたような。何とも不思議なリズムが妙にクセになる小粋なブルース、チョウさん渾身のファルセットボイスにロック魂をヒシヒシと。
4.狼の好物は迷える子羊
・・・セルフライナーノーツによると、神を冒涜した歌を、ゴスペル風に!とのこと、実にユニークなアイデアだし、しかもバッチリきまってる。一人多重コーラス、曰く一人ステイプル・シンガーズの分厚くて無骨なハーモニーがめちゃくちゃカッコイイ!それにアコースティックギター、スライドギター、マンドリン、シタールと弦楽器だらけの生々しく泥まみれな音の塊が奇怪で物凄い。ごっつい歌だ。それにしても、この曲の詩を聴いて読んで思ったのだけど、なんだかんだ僕は自分の都合のいい時に限って神を信じたり、神頼みしたりとホンマええかげんだよなぁ・・・でも、まぁそれって深いところでは信用してないってことか。“この瞬間も世界のどこかでは/十字を切って引き金を引いてる”ズシリと響くフレーズだ。
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by kesuike6 | 2006-09-12 17:23 | ALBUM(SINGLE)
鈴木茂 『BAND WAGON』('75)
で、その楽しかった「青山陽一×田中拡邦×キム・スチョリ×チョウ・ヒョンレ」でのアンコール。出演者全員セッションで飛び入りゲストとして紹介されたのは、な・な・なんと!青山さん曰く「大阪が誇る名ドラマー」林敏明さんでした。その瞬間、僕は条件反射的に「ハックルバック!もしくは(小坂忠&)ウルトラや!」と人知れず狂喜乱舞していました。そういう流れもあって、ついにというか今更というか、『BAND WAGON』(もちろんパーフェクト・エディション)買いました。ついでに、大声では言えませんが、『BAND WAGON』実は恥ずかしながら生まれて初めて聴きました(汗)。あのー、いわゆる歴史的名盤ってやつは、いつでも聴けるという安心感からか、意外と買うタイミング難しかったりしません?はい、しませんね・・・苦しい言い訳。

b0061611_0344536.jpgそれにしても『BAND WAGON』、大変アホな感想ですが、めちゃくちゃカッコイイ!大興奮しました、白熱しました。30年も前の作品なのに全く古くないどころか、今のどのバンドのどのロックンロールよりもガンガンに踊れる図太いグルーヴがもうとんでもなくスゴイ!ファンキー!ただただ自分の頭の中で鳴り響いているバンドサウンドを具現化したいという一心で単身アメリカに乗り込み、リトル・フィートにタワー・オブ・パワーにスライ&ザ・ファミリー・ストーン錚々たる凄腕ミュージシャン達と裸一貫ガチンコ勝負を挑んだ若き鈴木茂青年の向こう見ずなエネルギーがそのままレコードになった、なんというかまさにロック魂の塊のような作品。いやぁもうドデカイ金槌でガチコーンと後頭部を思い切り殴られた気分です、痛快。そして、茂さんの煌めくスライドギターは言うまでもなく絶品ですが、バンドの屈強な音力に負けまいとか細いながらも必死に声を張り上げるボーカルに僕は目頭が熱くなります。言うなればロックンロール情熱大陸。『BAND WAGON』を聴かずしてロックファンと名乗っていたちょっと昔の自分に大沢親分風に喝ッ!

たまに自分がロックバンドを組んだことを想像してステージに上がる時に流す出囃子はどの曲にしようか本気で悩むことがあるのですが(恥)、今なら迷うことなく「ウッド・ペッカー」ですね。踊りながらノリノリで登場してセッティングに手間取るというイメージもくっきり頭に浮かんでます。がはは。

 わざと五分も待ち合わせ遅れてった
 それなのに何故きみは
 二十五分もぼくを待たせたの
              (「100ワットの恋人」)

※林敏明さんは青山さんの所属するレーベルFlowers Landの社長さんなので、冷静に考えればそんなにビックリすることじゃないですね。
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by kesuike6 | 2006-08-31 00:39 | ALBUM(SINGLE)
ヨシンバ 『4』('06)
b0061611_1742013.jpgカーネーション『WILD FANTASY』発売ちょうど1ヶ月前の6月26日、僕一押しヨシンバの新作『4』がリリースされました!前作『足りないもの』から実に4年、この日が来るのを首を長くして待っていた、そう、あまりに長くしすぎてろくろ首のようになってしまった僕はもちろん発売日前日にフライングゲット!早速聴いたのですが、これがもうとんでもなく素晴らしい!4年待った甲斐があったってもんじゃない、それどころかお釣りがたんまり返ってきた。スゴイぞ、スゴイ!嗚呼、なんだか嬉しくて泣けてきた。

『4』は4年ぶり4人による4枚目のアルバム。『足りないもの』発表後、青天の霹靂、長年連れ添った曲が書けて歌えてハモれるギタリストのオリジナルメンバー2人が脱退し、4人組となった新生ヨシンバ(ボーカル&ギター、ベース、ドラム、キーボード)。正直どうなることやら不安だったが、1曲目「目醒めのブルース」冒頭の吉井さんの力強い意思をヒシヒシ感じる切れ味鋭いエレキギターの音を聴いたら、そんな不安はあっという間に遠く彼方へ吹っ飛び、むしろ、素敵じゃないか!すっかり興奮して身体が熱くなっていた。日本のフィフス・アヴェニュー・バンド、キング・オブ・フォーキーソウル、極上のメロウグルーヴ、完全無欠の鉄壁ハーモニー、などと僕はこれまでのヨシンバの音楽を形容してきたわけだが、そういう要素は新生ヨシンバでもしっかりと受け継がれ、それどころかバンドサウンドはますます屈強かつカラフルに、グルーヴはより逞しくうねり、随分とタフで骨太な男気ロックバンドにスケールアップしていたのだ。それは目も眩むほどの鮮やかなカムバック劇、カーネーションほどドラマチックでは無いかもしれないけど、僕はものすごく感動した。やっぱり、ロックバンドは続けなきゃ生まれないものもたくさんあるのです。

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by kesuike6 | 2006-06-27 17:44 | ALBUM(SINGLE)