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初恋の嵐 「Untitled」('01)
b0061611_1227444.jpg初恋の嵐の西山達郎という人が亡くなったときはショックだった。エリオット・スミス並にショックだった。西山達郎という人は本当に才能のある人だな、初恋の嵐というバンドはきっと近い将来ビッグなバンドになるんだろうな、初恋の嵐というバンドが日本のロックを引っ張ってくれたらそれはかなり嬉しいなと思っていた矢先だったから。25歳は若すぎるよ。

とまぁそんな感傷にどうしても浸ってしまうわけですが、僕はこの「Untitled」という曲がとにかく好きで。淡々としているのに異様にセンチメンタルなメロディがこれ以上無いシンプルな3ピースのロックンロールで鳴らされ、西山氏の少し鼻にかかる艶のある歌声で優しく強く歌われる。誰かがバッドフィンガーみたいだと言っていたけど、なるほどそういえば西山氏にはピート・ハムの面影があるような。本当にいい曲だと思う。初恋の嵐のメジャー・デビュー作にしてラスト・アルバムとなってしまった『初恋に捧ぐ』に、この曲のPVが収録されている。ただ単に3人がこの曲を演奏している様子を映しているだけのあまりにも簡素な映像だけど、なぜだかグッときて何度も見てしまう。本当にいいバンドなんだと思う。

それにしても、初恋の嵐とはなんて素敵なバンド名なんだろうか・・・無念。

※そういえば、僕は『初恋に捧ぐ』のレコ発インストア@京都タワレコに参加したのだった。たくさんの人が見に来ていたけど、ほとんど全員が若い女の子で男は自分だけじゃないかというくらいだった、ホントに。なんか照れ臭くて、いたたまれない気分だった。確か、無頼庵の堀内氏が見に来ていた。
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by kesuike6 | 2005-01-27 13:00 | SONG
けすいけが選ぶ90年代最高のロック・アルバム5!?
なんで今更!?って感じですが、ふと思いついてしまった企画なので、とにかくやってみます。そりゃあね、もちろん90年代のアルバムを全てカヴァーできているわけないし、選ぶ資格なんてないかもしれないけど。でも、とりあえずこの5枚に関しては、誰が相手でも負ける気がしないアルバムだと思ってるので、まぁ最高なんじゃないかと。では、早速。

  1.岡村靖幸 / 家庭教師('90)
  2.カーネーション / 天国と地獄('92)
  3.Beck / ODELAY('96)
  4.ソウル・フラワー・ユニオン / ELECTRO ASYL-BOP('96)
  5.The Flaming Lips / The Soft Bulletin('99)

この5枚はとにかく得体の知れないパワーに溢れ前衛的で、それでいて圧倒的にポップ。あとは、90年代特有のミクスチャー感覚っていうんですかね。過去の音楽をジャンレス&ボーダーレスに取り込んで新しい音楽を創り出す、これが上手く形になっているもの。特に2の『天国と地獄』は、このブログで嫌がられるほど言ってますけど、やっぱりとんでもない作品だと思うのです。うーん・・・ベックが登場するよりも前に出てたというのがね、凄いことなんだけど、ある意味不運だったような気がするんだよなぁ。今からでも遅くない、再評価すべし。
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by kesuike6 | 2005-01-26 01:28 | OTHERS
ANATAKIKOU 『sweet montage A』('05)
b0061611_23593185.jpg久しぶりに胸がときめくバンドが出てきてくれたという感じのANATAKIKOU。とは言うものの、彼らのことは2年ちょい前の1stシングル「リリー」の頃から知っていたし、その「リリー」という曲がまた今までありそうでなかったような不思議な曲で、僕の中で妙に気になる存在になっていたのです。で、その「リリー」に引き続き2枚のシングルが出たあと、この2005年の頭に満を持して初のフルアルバムということで、まさにファン待望という感じです。

前の「ANATA☆PAPA☆60☆」というイベントの感想でもちょっと触れたかもしれないですが、彼らの音楽を強引に一言で言うと、「XTCを歌うはっぴいえんど」。おっ!その手があったか!と感動すら覚えます。とにかく相当捻くれてますね、詩にしてもメロディにしても。で、その捻じれが捻じれに捻じれて一回りして、最終的にはポップになるというか。この感覚はANATAKIKOUにしか出せない、相当ユニークなポップ・センスだと思います。また、このバンドにはシンガーソングライターが2人いて、共に作風が微妙に違うんだけど、でも、ANATAKIKOUとして一本筋が通っているというのが面白いですね。2人とも良い声しているし。ひょっとすると、音楽的に初期のくるりに通じるものがあるかもしれないけど、くるりのようなスケール感はまるで感じないですね(笑)。でも、僕はくるりよりも断然好きですよ。マニアックなとこで、すごく人気が出そうな気がします。
http://www.babestar.net/artist/index.html

「XTCを歌うはっぴいえんど」そういえば、メトロトロン期のカーネーションにも似てるような気がしますね。もうすでにコレクターズと対バンしてるし、カーネーションとも対バンしてほしいなと密かに期待しております。
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by kesuike6 | 2005-01-22 01:20 | ALBUM(SINGLE)
カーネーション 「摩天楼に雪が降る」('95)
b0061611_0393171.jpgで、その「Happy Time」が入っている『a Beautiful Day』を久しぶりに聴いたんですよ。そうしたら、この「摩天楼に雪が降る」が妙に引っ掛かりまして。

カーネーションの曲の中でもかなり地味な曲だと思うんですけど、僕は密かにこの曲が好きでして。なんか怪しいムードがね、いいんですよ。こういうのって、ジャンルでいうと何なんでしょうね?わからないや。なんだか間奏で急にインドっぽくなったりするし、まるで国籍不明。おまけに何度も繰り返される“Don't Be Cool Dee Dee Da Dee Da Day”という謎めいたフレーズが、呪文のように聞こえてくるし。とにかく怪しい、でも、やめられない・・・これはホントに呪文にかかってしまったのかもしれませんな。

僕はどうしてもこういう変な曲を書いちゃう直枝さんはお茶目だと思うのですが・・・でも、世間的にはそれが難解に映っちゃうのかもしれないですね。ビートルズだって意味不明な曲いっぱいあるんだけどなぁ。やっぱり薄味で聞き手に親切な歌がいいんだろうなぁ。なんだかつまんないけど、そうなんだろうなぁ。
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by kesuike6 | 2005-01-21 01:31 | CARNATION
小坂忠 「しらけちまうぜ」('75)
b0061611_2133386.jpgジャパニーズ・ソウルの大名盤『ほうろう』収録曲。偶然テレビで耳にしたこの曲がえらく気に入って、その日のうちにアマゾンで注文したのです。最近紹介してもらって入会したmixiでこのことを報告したら、結構反響がありましたもんで・・・。

マッチもオザケンもカヴァーした「しらけちまうぜ」は、作詩・松本隆/作曲・細野晴臣/編曲・細野晴臣&矢野誠、演奏はティン・パン・アレイ、歌うはもちろん小坂忠という、日本のロック/ポップスの大御所ばかりでクラクラしますけど、それよりも何も僕はこういう小粋な歌謡ソウルが大好きなのです。基本的には都会的でお洒落なんだけど、全然気取ってないというか。良い意味で、日本語のダサさがいい味出してるんですよね。いいわぁ。それにしても、この松本隆さんの歌詞はホント最高です。まずタイトルの「しらけちまうぜ」からして素敵なんですけど、振られた男の精一杯の強がりを描写したちょっとハードボイルドな詩が泣けるんです。

  小粋に別れよう さよならベイビイ 振り向かないで
  彼氏が待ってるぜ 行きなよベイビイ 早く消えろよ
  涙は苦手だよ 泣いたらもとのもくあみ しらけちまうぜ
  いつでも傷だらけ 愛だの恋は今さら しらけちまうぜ

・・・わかるなぁ。

僕は「しらけちまうぜ」を聴いたとき、カーネーションの「Happy Time」を真っ先に思い浮かべたのですが、どうでしょうか?アレンジ、特にギターの感じとか結構似てると思うんですけどね。
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by kesuike6 | 2005-01-20 03:10 | SONG
カーネーション 「長い休日」('02)
b0061611_2241331.jpgV.A.『Smells Like Teenage Symphony』収録曲。結果的に、5人体制のカーネーション最後の曲となった「長い休日」。実際、その頃のカーネーションは'00年に『LOVE SCULPTURE』を出してから文字通り長い休日中だったのですが、このコンピレーションで久しぶりに新曲が聴けるということで、非常に楽しみにしていたのです。で、蓋を開けてみたら、これが何とも清々しい爽快な3分ポップスで、その前の『LOVE SCULPTURE』がヘヴィーな作品だっただけに、その軽やかさにかなり面食らったのでした。

個人的に大好きなんです、この曲。僕はポップスの究極は3分ポップスだと思ってるので、それゆえカーネーションには3分ポップスを歌ってほしいと常々思ってまして(なぜか、このことはカーネーションに対してしか思わないんですけど)。そういう意味でも、この曲を聴いた時、すごく嬉しかったんですよね。イントロの軽快なストロークでかき鳴らされるギター、目が眩むようなキラキラしたキーボード、3分という短い時間にきちんと起承転結のあるキャッチーなメロディー。これこれ!いいやん!全然いけるやん!

どうやら直枝さん自身も3分ポップスを作りたいみたいで。でも、あれこれしているうちに長くなっちゃうらしいです。そうだなぁ、カーネーションが「ANGEL」を3分で歌えるようになれば、もうホント無敵なんだと思います。今でも十分無敵だけど。

※ちなみに、このコンピレーションには他にも、直枝さんがプロデュースしてるコモンビル(最高!)とか、棚谷さんがプロデュースしてるタイライクヤ、鳥羽さんがプロデュースしてる各駅停車、昨日取り上げたセロファン、Chains、初恋の嵐、岩見十夢、無頼庵、ゲントウキ、永江孝志、Runt Star、前園直樹など、みんな若くて素晴らしい才能を持った人たちばかりで、かなりイケてるコンピレーションだと思います。とはいえ、ダントツ最長老のカーネーションの曲が一番若々しいというのがやっぱり凄いですけど。
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by kesuike6 | 2005-01-19 03:25 | CARNATION
セロファン 『WANDERING MAN』('00)
b0061611_234256.jpgジャパニーズ・ギターポップ・バンドの雄、セロファンの傑作2nd。セロファンといえば、世間的にはスピッツ・フォロワーみたいな言われ方をすることもあるんですが、それよりも、やっぱりカーネーション・フォロワーでしょうな。実際セロファン自身も公言してるくらいだし、カーネーション・フリークなら思わずニヤッとしてしまうような曲が満載です。このアルバムも前年に出たカーネーションの大作『Parakeet & Ghost』の影響下にあることは明らか。でも、そんな予備知識を抜きにしても、十分楽しめるマジカルなポップ・アルバムです。むしろ、『Parakeet & Ghost』よりも聴いた回数が多いんじゃないかなぁ。1曲1曲アイデアの詰め込み方がギュッと濃密で、それでいてスカッと爽やか。捻れ具合もいい塩梅だし。ある意味、僕にとって理想的なギターポップです。数多いる日本のギターポップバンドの中でも、セロファンはかなりユニークなバンドだと思ってるのですが・・・なかなかブレイクしないですね。てゆうか、なんだかんだキャリアも結構長いし、もう中堅バンドだもんなぁ。ムーンライダーズ⇒カーネーション⇒セロファン、このラインはなんだか不遇ですね。セロファンはアメリカに行ったほうが売れるんじゃないか?と誰かが言ってましたが、僕もそういう気がしないでもないです。

※この次のアルバム『HALF LIFE』ではさらにスケール・アップして、これまた傑作です。お薦め。

※このバンドも好きかも⇒カーネーション、ムーンライダーズ、後期ビートルズ、ビーチ・ボイーズ、ジェリーフィッシュ、XTC、Fountains Of Wayne
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by kesuike6 | 2005-01-18 02:50 | ALBUM(SINGLE)
ソウル・フラワー・ユニオン 「LOVE±ZERO」('02)
b0061611_058360.jpgふと引き寄せられるように買ったボブ・ディラン『欲望』があまりに素晴らしくて、涙。「ハリケーン」でのディランの喉の奥から絞り出す絶唱、そして明らかにズレていてもお構いなしの掻き毟られるギター、生命がけのロックンロールに胸を撃ち抜かれて身動きできない・・・。

そんなディランの『欲望』を聴いていると、何故かこのSFUのアルバムを思い出したのです。そういえば、このアルバムタイトルはディランの曲から拝借したものだし、おまけにディランの曲をカヴァーしているし、なるほど思い浮かべるのも無理はないのだけど、でも、そのことに気付いたのは後のことであって・・・とにもかくにも、真っ先に思い浮かんだのが愛を歌う中川敬氏の姿だったのです。

そう。SFUが愛を歌うということだけでも感動的だけど、ほとんどがカバー曲で構成されているためか、中川氏のいい塩梅にリラックスした歌いっぷりがすこぶる爽快。しかも、アレンジ面でも、いつになくストレートなロックンロールでこれまた爽快。初っ端のオリジナル曲「タンザニアからパタゴニアまで」を聴いて昂揚しない、ヴァン・モリソンのカバー「クレイジー・ラヴ」やグラム・パーソンズの「シー」に涙しない、あるいはディランの「嵐からの隠れ家」でウキウキしないのなら、それはちょっと寂しいな。あ、あと、最も意外な選曲であろうチューリップ「アイ・ラヴ・ユー」のカバーもチャーミングで、これがなかなかいい感じなのです。おそらくSFUのディスコグラフィーでは地味なアルバムだと思うけど、僕はこういうのすごく好きです。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006F1Y4/
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by kesuike6 | 2005-01-12 02:10 | ALBUM(SINGLE)
福岡史朗 『TO GO』('01)
b0061611_9593337.jpg高校時代、グリーディ・グリーンというバンドの「スポットライト」という曲が好きだったのです。あれはなんともしょぼくれた感じのバラードで、染みたなぁ。いやぁ、グリーディ・グリーンってなかなかいいバンドだったんだよなぁ。・・・なんて、のっけから回顧モードですが。これはそんなグリーディ・グリーン(現在活動休止中)の中心人物、福岡史朗さんの1stソロアルバム。傑作です。

ブルース、フォーク、カントリーなどのアメリカン・ルーツ・ミュージックを節操なくごちゃ混ぜにした渋いサウンドに史朗さん独特のアクの強い奇天烈な歌声(中村一義をねちっこくした感じ)がポップに融合した、まさにワン・アンド・オンリーな世界。プロデューサー鈴木惣一郎氏の生々しい音作りも絶妙で、なんとなくBECK『MUTATIONS』に手触りが似ている気がします。いや、ホント史朗さんはBECK並の才能だと思いますよ。

で、僕の場合その『MUTATIONS』もそうなんだけど、最初からスコーンとのめり込めたわけではなくて、何度も聴き込んでくるうちにじわじわキたというか、逆に、何度も聴かないと本当の良さは解からない音楽なんだと思います。履きつぶして初めてイイ味が出るジーンズやスニーカーのような音楽とでも言いましょうか。またこのタイプの音楽って、最初のうちに肌に合わないと判断して放っておいたとしても、不思議なことにふとした拍子に聴きたくなるんですよね。優れたものほど、その引きが強いのです。もしそれがいつまで経っても来ない場合は、本当に肌に合わないんでしょう。なので、根気よく聴き続けて下さい。

試聴など詳しくは⇒http://sky.zero.ad.jp/nekogen/disc1.htm
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by kesuike6 | 2005-01-07 10:51 | ALBUM(SINGLE)
EELS 『daisies of the galaxy』('00)
b0061611_2141125.jpg新年明けましておめでとうございます!本年も何卒ヨロシクです!
今年も相変わらず音楽にまみれて生きていけたらなぁと思っております。

で、2005年度第1回目に取り上げるのはイールズの3rdアルバムでございます。どうしようもなく暗かった前作『electro-shock blues』とは打って変わって、この作品は異様に明るいです。やっぱり明るく行かなきゃ。ねぇ。とか言いながら、前作の暗さも僕は非常に惹かれるものがあるのですが・・・なにぶんネクラなもので。まぁ明るいと言っても、Eの憂いを帯びた歌声は相変わらず。哀しくて切ない。

生楽器の優しい音に包まれたポップでチャーミングな歌に心がやんわり和んじゃいます。あっ。トランペットの音色をバックに、ブリキのおもちゃが僕の目の前を行進していきましたよ。あっ。あそこの木には、かわいい小鳥が。・・・どうやら御伽噺の世界に迷い込んだようです。
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by kesuike6 | 2005-01-01 02:45 | ALBUM(SINGLE)