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鈴木茂 『BAND WAGON』('75)
で、その楽しかった「青山陽一×田中拡邦×キム・スチョリ×チョウ・ヒョンレ」でのアンコール。出演者全員セッションで飛び入りゲストとして紹介されたのは、な・な・なんと!青山さん曰く「大阪が誇る名ドラマー」林敏明さんでした。その瞬間、僕は条件反射的に「ハックルバック!もしくは(小坂忠&)ウルトラや!」と人知れず狂喜乱舞していました。そういう流れもあって、ついにというか今更というか、『BAND WAGON』(もちろんパーフェクト・エディション)買いました。ついでに、大声では言えませんが、『BAND WAGON』実は恥ずかしながら生まれて初めて聴きました(汗)。あのー、いわゆる歴史的名盤ってやつは、いつでも聴けるという安心感からか、意外と買うタイミング難しかったりしません?はい、しませんね・・・苦しい言い訳。

b0061611_0344536.jpgそれにしても『BAND WAGON』、大変アホな感想ですが、めちゃくちゃカッコイイ!大興奮しました、白熱しました。30年も前の作品なのに全く古くないどころか、今のどのバンドのどのロックンロールよりもガンガンに踊れる図太いグルーヴがもうとんでもなくスゴイ!ファンキー!ただただ自分の頭の中で鳴り響いているバンドサウンドを具現化したいという一心で単身アメリカに乗り込み、リトル・フィートにタワー・オブ・パワーにスライ&ザ・ファミリー・ストーン錚々たる凄腕ミュージシャン達と裸一貫ガチンコ勝負を挑んだ若き鈴木茂青年の向こう見ずなエネルギーがそのままレコードになった、なんというかまさにロック魂の塊のような作品。いやぁもうドデカイ金槌でガチコーンと後頭部を思い切り殴られた気分です、痛快。そして、茂さんの煌めくスライドギターは言うまでもなく絶品ですが、バンドの屈強な音力に負けまいとか細いながらも必死に声を張り上げるボーカルに僕は目頭が熱くなります。言うなればロックンロール情熱大陸。『BAND WAGON』を聴かずしてロックファンと名乗っていたちょっと昔の自分に大沢親分風に喝ッ!

たまに自分がロックバンドを組んだことを想像してステージに上がる時に流す出囃子はどの曲にしようか本気で悩むことがあるのですが(恥)、今なら迷うことなく「ウッド・ペッカー」ですね。踊りながらノリノリで登場してセッティングに手間取るというイメージもくっきり頭に浮かんでます。がはは。

 わざと五分も待ち合わせ遅れてった
 それなのに何故きみは
 二十五分もぼくを待たせたの
              (「100ワットの恋人」)

※林敏明さんは青山さんの所属するレーベルFlowers Landの社長さんなので、冷静に考えればそんなにビックリすることじゃないですね。
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by kesuike6 | 2006-08-31 00:39 | ALBUM(SINGLE)
青山陽一×田中拡邦 Acoustic Tour ~大阪編~
「青山陽一×田中拡邦×キム・スチョリ×チョウ・ヒョンレ」
2006/08/27(Sun)@大阪シャングリラ
OPEN 18:00 / START 18:30

行ってきたで!めっちゃ楽しかった、気持ちよかった!けど、お尻痛かった(笑)。
もちろんみんな良かったけど、特に素晴らしかったのはママラグ田中さん。
正直この前のバンドよりも今日の弾き語りの方がグググッと引き込まれるものがあった、驚いた。
そして、青山さんは弾き語りと言えどもグルーヴがスゴイ、さすがロックンローラー!

詳しいライヴレポは後日。

セットリストぽい
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by kesuike6 | 2006-08-27 23:13 | LIVE
青山陽一 「Hideaway」('00)
ぼやぼやしてたら、あと3日明後日明日今日でっせ!

青山陽一×田中拡邦 Acoustic Tour ~大阪編~
青山陽一×田中拡邦×キム・スチョリ×チョウ・ヒョンレ
2006/08/27(Sun)@大阪シャングリラ
OPEN 18:00 / START 18:30

豪華!このメンツでアコースティックだと相当キモチええ感じになること間違いなし、The End of Summerはこのライヴで決まりや!その前日には名古屋の得三でもあるでえ。

というわけで、今の僕はすっかり青山陽一モードなのです。もちろんマイiPod Shuffleにはアオヨーソングスをほぼ全曲ぶち込み電車や街中で聴いていますが、こうやって改めて聴き返してみると本当“スゴイ”の一言ですね。どの時代のどの曲を聴いても、青山陽一でしか有り得ない独特のメロディー、リズム、言葉選び。そこにしっかりとルーツは見えるのに聞こえてくるのは全く耳覚えのないポップスなのだから、あら大変。今やもうありとあらゆる音楽が出尽くしちゃって真の意味でのオリジナリティなんて言葉は絶滅したんじゃないかという風潮がありますが、青山さんの楽曲を聴いていたらいやいやそんなことないなと思いますね、やっぱりメロディーには無限の可能性があるんだなぁと。

b0061611_1547897.jpg最近の一番のお気に入りアオヨーソングは、「Hideaway」というフォーキー&メロウな名曲です。青山さんとしては珍しく和テイスト、侘び寂や風流と言った言葉がよく似合うとても穏やかなメロディーで、まるでお寺に居るような心安らかな気分になります。さらに、風鈴のごとくグロッケンの涼しげな音色がこの季節より一層心地好く響いてきて、エアコン要らず。そう言えば、この曲もどことなくはっぴいえんど「夏なんです」のあの匂いがしますね。歌詞に関しても、青山陽一meets松本隆といった趣、夏から始まり秋冬春とニッポンの四季をほんの少し幻想的に描いたとても美しい詩で、その風景がくっきりと目に浮かんできます。そして、何度も繰り返されるサビの“またどうどう巡り すぐどうどう巡り”というフレーズは曲が終わっても頭の中でどうどう巡り、これぞアオヨーマジック!青山さんは言葉の魔術師でもあるのです。

日曜、この曲演ってくれないかなぁ。
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by kesuike6 | 2006-08-24 15:50 | SONG
カーネーション 「市民プール」('95)
↓は聴いた直後の感想である。確かに『WILD FANTASY』は全曲シングルカットOK史上最高にキャッチーな極めて完成度の高い傑作、これが売れなかったら嘘だろ!とも思う。ただ、僕個人的な好みから言うと、その風通しの良さが逆になんだか物足りなくて、心の奥底でガツンとくるものがあまりなかったなぁと言うのが正直な感想である。なので、全曲レビュー今回はおあずけ、まったく意地の悪いファンでごめんなさい。

と言っても、カーネーションを嫌いになるはずもなく、なんだかんだで好きなのか『WILD FANTASY』もよく聴いてるし過去の作品も相も変わらず毎日のように聴いている。ていうか、なんたって夏だから!ニッポンの夏と言えば、僕にとってはチューブでもサザンでも山下達郎でもなく、圧倒的にカーネーションである。だって、ニッポンの夏は暑いし気だるいし、出来れば外になんか出たくない、窓の外から聞こえてくるミンミン鳴く蝉の声をBGMに扇風機に吹かれながら冷たい麦茶を片手にテレビで高校野球を観るのが僕の夏休み、海やリゾートなんて言葉は無縁なのである。そんな僕のロンリーで怠惰な夏休みをリアルに歌にしてくれるのはカーネーションしかいない。「Holiday」「三丁目の夏」「The End of Summer」「サマーデイズ」「Happy Time」「1/2のミッドサマー」「コズミック・シーのランチ・タイム」「レオナルド」「ドラゴン・シャフト」「愛する言葉-Summer Children-」などなど眩暈がするようなキラーサマーチューン目白押しだが、その中でも僕が一番グッとくるというか即死するのは「市民プール」という曲である。

b0061611_18364433.jpgこの曲、何かの雑誌で“絶頂期のスティーヴィー・ワンダーのようだ”と評されていたことを記憶しているが、大野由美子さんによるスティール・パンの夢見心地な響きが印象的な気だるくも心地好いほんわかグルーヴィーナンバー。その心と脳みそのトロけ具合は、カーネーション流はっぴいえんど「夏なんです」なんて言い方が出来るかもしれない。闇雲に暑苦しいわけでなく闇雲に爽やかなわけでもない、つまり、「市民プール」は僕にとって完璧なニッポンの夏ソングなのだけど、同時に究極のラヴソングでもある。とにかく、この曲の直枝さんの歌詩がホント切なくて、狂おしくて、ウルッときて仕方がない。主人公の男の子が真夏の何気ない日常の中でふと思い出すのは大好きなあの娘のことばかり、今すぐ彼女に好きだと伝えなきゃ、でも伝える勇気がない。そんな悶々とした葛藤が夏の暑さも手伝ってますますドロドロと渦巻いていく・・・。で、このまま終わってしまうと、どうしようもなく情けない奴だと救いようがないのだけど、直枝さんが選んだ最後のフレーズはこうだ。

“ほら 風が少しでてきた”

・・・なんかもう泣けてくる。この先彼がどうなるのかはっきりと説明してくれているわけではないけど、微かに光が見える。映画でも小説でもそうだが、僕はあからさまなハッピーエンドよりも、こうやって少しだけ希望をちらつかせてくれるエンディングの方がはるかに感動を覚える。だって、些細なことの方がよりリアルだから。僕の大好きな映画アキ・カウリスマキの『浮き雲』は澄み切った青空に白い雲がふんわり浮かんでいる映像で幕を閉じる、あのどうしようもない幸福感がこの「市民プール」にはある。
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by kesuike6 | 2006-08-06 18:45 | CARNATION