マシュー・スウィートといえば『Girlfriend』('90)が有名だけど、これもそれに負けず劣らずの名盤だと思います。ていうか、僕はこれのほうが好きかな。『Girlfriend』は名曲がいっぱい入ってるけど、それが前半に集中してるから、後半ダレちゃうんだよなぁ。それに比べて、このアルバムは最初から最後まで一気に聴ける流れのよい作品だと思います。
サウンドはそれまでのザックリとした骨太な音作りとは趣が異なり、エコーをふんだんに効かせた浮遊感溢れるフィル・スペクター風サウンド。ただマシュー特有の荒々しい男気ギターはそのままだから、なんとも不思議なバンド・サウンドに仕上がっている。まぁ強引に言ってしまえば、ニール・ヤングが『ペット・サウンド』をやったとでもいうか。さすがマシュー、一筋縄でいかないミュージシャンだよなぁ。 もちろん彼はメロディーメイカーとしても優秀だし、このアルバムは先にも言ったように特に素敵な曲が満遍なく揃っています。こてこてのバラードあり、エッジの効いたギターロックありと曲の振り切れ具合もいいですね。その中でも僕の一番のお気に入りは、「What Matters」。ただでさえ泣きメロ胸キュンな名パワーポップなんだけど、エンディングのリック・メンク(from Velvet Crush)のドラムの連打がもうヤバイです、目頭がじわっと熱くなります。ドラムで泣けるのはカーネーションの「OOH! BABY」とこの曲くらいですな、今のとこ。
by kesuike6
| 2005-02-24 01:44
| ALBUM(SINGLE)
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